Class 1 in Italy (日曜日)


さて・・土曜日に続いて、日曜日もCernobbioで開催された、
Offshore Class 1にお邪魔してきました。

画像はスタートから2周目、最終ターンマークを立ち上がる
VICTORY艇と、その後ろで2位争いを繰り広げるSpirit of QATAR とDAC.

レース自体も面白かったけど、レース後のパドックにもお邪魔してきました。


こちらは、日曜日のレース2では2位に入った、Poliform DAC.
ドライバーのGuido Cappellini選手は、
F1 Powerboat で10回も世界チャンピオンを獲得した・・

いわば、パワーボート界のアゴスチーニとも言える・・イタリアの英雄です。

σ( ̄∇ ̄;)が、イタリアに最初に来た頃から旧知の仲なので、
今回もレース後には、船の中からエンジンの中まで、ぜ〜〜んぶ見せてくれました。



こちらも、超有力チーム・・

Spirit of QATARの95番艇、
ドライバー:Ali Al Neama
スロットル:Matteo Nicolini
のペアです。

レース2では、Guidoに競り負けて・・3位でした。

6位に入った、NorwayのWELMAX艇

エンジン・フードを飛ばしながらの健闘でした。

レースは、中盤の8周目に、FENDI RACING艇が、
最終ターンマークでスピン+ロールして・・
(σ(=^‥^=) の目の前だった!!)黄旗が振られます。

ドライバーとスロットルマンは、船底のハッチから脱出、
艇は、そのまま曳航されて・・

ペースボートが入り・・ローリングから再スタート。


ところで、このペースボート・・

アメリカのNor-Tech 4000Roadstarですが・・
これも、充分速い・・120mph = 192km/h は出る・・と言われてます。

さて・・・

レースが終わったらパドックに移動して・・
皆さんにご挨拶+色々と見せて貰います・・


パドックに着くと、丁度・・FA.RO Acciaiのチームがボートを上げている所でした。
こんな風に、プロペラにはウエスを掛けて隠します・・

それだけ・・
どんなプロペラを使っているかは、見せたくない。

まぁ・・ボートにとって、プロペラというのは、
車で言えば・・
ミッション+デフ+タイヤ
みたいなモンですから・・

ある意味、それがセッティングの大部分を占めるので・・
出来る限り、他のチームには見せたくない部分なんです。


一方その頃、土曜日ホスピに招待してくれたZABO Racingが上架しています。

こんな時には・・写真を撮っちゃいます。

そう・・そんな時の私は、もちろん・・

畑ちがいのド素人さん!o(*^▽^*)oエヘヘ!


↑私の人に見られたくない恥ずかしい写真・・

※ここで、少し解説・・

プロペラの形を見れば判りますが、左のプロペラは時計回り、右のプロペラは反時計回り。
これは、意外と重要なところなんです。
これが、左右反対だと、ボートのスライド・コントロール性が大きく変ります。
所謂、アーネソン・タイプのサーフェース・ドライブですが、
この基部にあるリダクション・ギヤの枚数で回転方向を決めて、
ギヤ歯数で減速比を決めます。

サーフェース・ドライブ=表面効果駆動方式 ですが・・
この写真の状態は、最もトリムを上げた状態。
トランサムとの位置関係から、この・・

最もトリムを蹴った状態。
では、プロペラの下半分だけが水中にある事が良く解ります。
そして、そのようにプロペラの半分が水から出た状態でも、充分なトルク伝達を行うため・・
Prop Induction Pipeで、プロペラ上面の気圧を安定させます。

この船では、さらにラダーも上下できるように油圧シリンダーが配置されて、
ストレートでのスケグ(ラダー=舵)の造波抵抗を極力低減するよう配慮されています。


そんなこんなで、ZABO Racing艇を見ている隙に・・・

FA.RO Teamのエンジン・フードが開いていました。
実は、このFA.RO Team・・・

件のTeam DACがサポートしていて、さらに、そのサポート担当は、
これまた十数年来のお知り合い・・・Vitto君です。
「(* ̄o ̄)ゝオーイ!!・・エンジン見せて〜〜d(*⌒▽⌒*)b ニコニコッ」

で、このとおり・・

とは言え・・目で見るのは良いけど、写真はちょっとね・・
という部分が多いのも良く解っているので・・←本当は素人さんじゃないしね・・( ̄m ̄〃)ぷぷっ!

一応、読者サービスでパチリ・・

傍で見ていた分には、それほどとは思わなかったけど・・
実は、結構、激しいレースだったみたい。。

Team Abu Dhabiは・・

ドライブシャフトが・・ポッキリ。
ちなみに、コモ湖はかつて氷河の形成した深いU字谷・・・
中央部での水深は400mに達します。

あ〜〜あ・・プロペラ+ドライブシャフト・・締めて数百万円が深い湖の底に消えた訳です。

そんなこんなで、非常〜〜〜にお金のかかるモータースポーツですから、
Abu Dhabi や、QATAR、VICTORY(UAE)と言った産油国がチームの大方を占めている訳です。

これもちなみに・・VICTORYの年間予算は・・60億円だそうです。

MotoGPのメーカー予算が年間40億くらいだから・・・

俺らって・・すごい無駄遣いしてね?・・( ̄o ̄;)ボソッ


激しいレースだった事を物語る、もう一枚のショット・・

WINMAX艇は、エンジン・フードを飛ばして帰ってきました。

固定方法が悪かったのか・・それとも前走艇のスプレーで叩かれたのか・・

どっちにしても・・

Merc 9.0L のツイン・スーパーチャージャーが丸見え・・

こうなると・・エンジンが水を吸いやすくなっちゃうから、
前走艇のスリップに入れなくなっちゃうんだよなぁ・・・・・

それでも6位完走は、頑張りました!!

わぁいヽ(∇⌒ヽ)(ノ⌒∇)ノわぁい♪